気になる会陰切開。痛みはいつまで続く?傷跡は?

出産の時に多くのママが経験する会陰切開(えいんせっかい)。「痛いのかな?」「傷は残るのかな?」と不安になると思いますが、どんなものか事前に知っておくと安心して出産に臨めると思います。

初めての出産は不安がいっぱい

初めて赤ちゃんを出産するお母さんは、分娩に関する不安が尽きません。「案ずるより産むが易し」とはいいますが、妊娠中はホルモンバランスの影響で気持ちが落ち込みやすくなっているので、どうしても不安に思ってしまいます。現在ではパソコンやスマートフォンから手軽に情報収集ができるため、ついつい不安に思っていることを調べてしまい、「やっぱり痛いんだ」「そんなに苦しいのか」と考えてしまうことでしょう。初めて赤ちゃんを産むお母さんの中でも、特に不安に思う人が多いのが「会陰切開(えいんせっかい)」です。
会陰とは、女性の外陰部と肛門の間にある部位のことで、分娩の際には赤ちゃんの頭が通りやすくするために切開します。出産は時間がかかればかかるほど母子への危険性が高まりますが、会陰を切開することでスムーズに進み、短時間で安全に出産できるようになるので、会陰切開が選択されることが多いです。

会陰切開の必要性

会陰を切開すると聞くと恐くなってしまう女性は多いですが、まずは会陰切開の必要性を理解するところから始めましょう。会陰切開を行うことで得られるメリットを知ることで、気持ちが楽になるかも知れません。

会陰切開を行う最大の理由は、何といっても生まれてくる赤ちゃんを安全に出産するためです。先述した通り、お産が長引くと赤ちゃんへの危険性が高まります。また鉗子・吸引分娩や赤ちゃんが逆子の場合は骨盤位牽出術を行うために会陰切開が必要になります。
また、赤ちゃんを産むお母さんの安全を守るためでもあります。赤ちゃんを産む全てのお母さんが健康というわけではありません。中には持病を持っているというお母さんもいるでしょう。例えば心臓に疾患を持っているお母さんの場合は、分娩が長引くと身体に負担がかかり、子癇発作や高血圧の悪化を引き起こす可能性があります。お母さんの病状を悪化させないためにも、会陰切開を行い速やかにお産を終えるようにするのです。またお産が長引けばその分母体への疲労も強くなり、産後に影響する可能性が出てきます。

会陰切開を行わない場合であっても、出産の際に会陰が切れてしまう可能性があります。また、会陰の伸びには個人差があり、会陰が伸びにくい場合や、赤ちゃんの頭が大きく通り抜けるのが困難な場合は、分娩の際に会陰が自然と裂けて裂傷になる可能性が高いです。また会陰の損傷によっては、自然治癒では間に合わず、肛門や直腸粘膜にまで損傷が及んでしまうケースもあるため、手術が必要になります。過度の会陰損傷は出血や便失禁を招くため、このような事態を防ぐためにも分娩の際に会陰を適切に切開し、出産後には綺麗に縫合する方がお母さんへの負担も少ないのです。

 

会陰切開は痛みを伴う?いつまで痛むの?

会陰という場所は、実際に触れてみると分かりますが厚い脂肪で守られているというわけでもなく、この場所を切開すると思うと恐怖感を抱いてしまうことでしょう。そうなると気になるのは、どれほどの痛みを感じるのかです。
会陰切開は、会陰に生えている体毛を剃って膣の入口を中心に消毒を行い、清潔な状態にした上で、膣口から肛門の方へハサミを入れ、縦か斜め下方向へ切開します。皮膚をハサミで切ると聞くととても痛そうですが、多くの場合は局所麻酔を行うため、そこまで痛みは感じません。麻酔の有無はその時の状況や病院で変わってきますが、仮に麻酔を使用しなかったとしても陣痛の痛みは会陰切開の痛みを上回るため、切開の痛みを感じないという人も多いです。もちろん痛みの感じ方には個人差があるため、人によっては「痛かった」と感じることもありますが、大抵の場合は陣痛の痛みの方が強く感じます。
もちろん切開した会陰には治療が必要になります。出産を終えた後は切開した部分を縫合しなければなりません。切開した会陰の縫合には、合成糸や絹糸、あるいは吸収糸が用いられます。どのような糸を使用するかは病院や医師の判断によりますが、合成糸と絹糸の場合は後日抜糸をしなければなりません。対して吸収糸は、その名の通り身体に吸収され、溶け込んでしまうので、抜糸の必要がありません。吸収糸が身体に残るのは、長くて一ヶ月程度です。
縫合の痛みについては、これも個人差があるので一概にどの程度の痛みがあるとは言えませんが、出産したばかりの身体は疲労を極めているため、痛みを感じやすくなっており、切開より痛みを感じたという人も居ます。

このように、出産中の会陰切開の痛みは、実のところ出産前に心配していたほどではないということが大半です。どちらかというと、切開時や縫合時の痛みより、出産後の方が痛みがひどかったという人の方が多いのではないでしょうか。
というのも、出産後は局所麻酔も切れており、嫌でも会陰の痛みや違和感を意識してしまうのです。会陰でなくとも、皮膚をすぱっと切っていれば痛むのは当然ですよね。この痛みは、一体いつまで続くのでしょうか。
切開した会陰の痛みは、実のところそれほど長引きません。多くの場合は出産して1週間から1ヶ月程度おさまります。逆に、1ヶ月経っても痛みが引かず、いつまでも痛む場合は傷が悪化していたり、雑菌が侵入している可能性があるため、産後の検診の際に相談してみると良いでしょう。

切開した会陰が痛む場合の対処法 傷跡は残る?

分娩の際の会陰切開は、安全に赤ちゃんを出産するためにはしかたがないことですが、産後会陰部に大きな切り傷を抱えるようなものです。出産してすぐは病院や自宅で安静に過ごすとはいえ、痛みや違和感はどうしても感じてしまうでしょう。妊娠前であれば、痛みを感じる場合は迷わず鎮痛剤を飲めましたが、授乳中は赤ちゃんへの影響を考える必要があります。もちろん授乳中の女性でも問題なく飲める鎮痛剤も多くありますので、会陰が痛む場合は医師に相談し、薬を処方してもらうと良いです。
痛みが強い場合、座っているだけでも辛いことがありますが、そういう時はドーナツ型のクッションがおすすめです。真ん中に穴が空いているため、座っていても会陰が圧迫されて痛むことはありません。また、傷を清潔な状態に保つことも重要なので、下着はあまり蒸れないものを選ぶと良いでしょう。

多くの場合、切開した会陰の痛みはそれほど長引きませんが、女性として気になるのはやはり傷跡が残るのかについてです。
会陰の傷跡が残るかについては、自然に裂けたのか、ハサミを入れて切開されたのかによって変わります。というのも、自然裂傷の場合その傷跡はギザギザになりますが、ハサミによって切開した場合は傷跡がきれいに真っ直ぐ裂けるため、縫合しやすく傷跡も残りにくいです。

会陰切開しないための方法はある?

陣痛の痛みに比べれば、会陰切開の痛みはそれほど気にならない。……そうは言われても、やはり会陰というデリケートな部分にハサミを入れるのはできれば避けたいと考える人は多いです。分娩時に会陰を切開しないですむ方法はないのでしょうか。
どうしても会陰切開をしたくないという場合は、出産前から準備をしておく必要があります。例えば出産時の呼吸法を身に着けておくことで、分娩時のいきみを上手く逃がすことができるようになるので、会陰が十分柔らかくなって切開する必要がなくなるまで待てるようになるでしょう。また、日頃から会陰をマッサージすることで柔らかくなります。

 

最後に

 

いかがでしたか?

会陰切開は母体や生まれてくる赤ちゃんの負担を軽減するために必要なのかもしれませんね。また産後の痛みは個人差はありますが1ヶ月ほどで治まってくるようです。それ以上痛みが続く、痛みが強い場合は我慢しないで産婦人科の先生に相談するようにしましょう。

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