出産した後の尿ケアが10年、20年後の尿失禁にも影響する?

妊娠してお腹が大きくなってくると、赤ちゃんが成長しているという嬉しい実感と、お腹の重さにとまどいますね。大きなお腹で寝るのも大変だし、膀胱が押されて頻繁にトイレに行きたくなり、そして、アッ漏れちゃった・・ということに。
無事出産が終わって退院、赤ちゃんに夢中な毎日が過ぎていきますが、自分の体もまだ回復途中、お腹はもとに戻ったけれど、まだ尿の漏れが気になることがありますね。
お産の後の尿の漏れには、妊娠中とは別な原因があるそうですよ。
ここで、きちんとケアをしておくと、10年20年後、あなたの中高年期の尿失禁を予防することにつながります。
尿漏れの原因を知って、簡単なトレーニングで体を整えましょう。

女性の骨盤まわりの特徴を知りましょう

女性の出産にまつわる大切な部分でもある骨盤は、複雑な構造をしています。特に重要なのは、骨盤の底の構造で「骨盤底」といわれる部分です。
骨盤底は、20代女性では5~9cmの厚みがあり、子宮や膣を支えて、妊娠・出産の際の様々な役割を果たしてくれるそうです。
また、人間は普通、体を縦にして生活しているので、骨盤底は様々な内臓を支える重要な役割を担います。排泄や出産のため体の中から外への通路を維持しており、普通の体勢でも数kgの荷重がかかっているそうですよ。

骨盤底筋群(こつばんていきんぐん)の働き
骨盤底にハンモックのようにある筋肉(骨格筋)群で、子宮や膀胱、腸などを支えている筋肉の総称です。骨盤底の機構は三つになっていて、そこに内臓をしっかり支えている骨格筋があり、肛門や膣の出口には表層筋、線維組織があります。
これらの骨盤底筋群は、排尿・排便に関わると同時に、膀胱、尿道、膣、肛門を引き締めて、失禁と便漏れを防いでくれます。

なぜ尿漏れになるのでしょうか?

妊娠中や出産した後の尿の漏れる原因はなんでしょう。それぞれ違う原因があるようですね。

 妊娠中の原因

妊娠中は、膀胱は大きな子宮で圧迫されています。そのため、くしゃみをしてお腹に力がかかったり、赤ちゃんの胎動が膀胱を刺激して尿がもれてしまいます。
また膀胱の収縮する力が減るので、いきんでおしっこをします。これが習慣になっていると、出産の後も尿の漏れにつながることもあるそうですよ。

 出産後の原因

出産時は骨盤底に大きな負担がかかり、不安定な状態になっているそうです。分娩時、赤ちゃんが産道を通る際に、骨盤底筋が引っ張られて、ときには切れてしまったり剥がれたりもするんですって。本当に出産は、ママの大仕事ですね。
また膀胱に関係する神経も影響を受けて、排尿のトラブルを生じることがあるそうです。
こうした出産時の骨盤底の不安定な状態は、問題がなければ約1~2カ月で戻るそうですが、なるべく横になって、体を休めて回復させるようにすることが大切だそうです。

骨盤底に負担がかかりやすいケース
妊娠中にも尿漏れが多かった人、分娩に長時間かかった人、35歳以上の出産(自然分娩)、3500g以上の赤ちゃんを産んだ時、3人以上のお産をした人。
こういった方々は、骨盤底に負担がかかり尿の漏れをおこしやすくなるそうです。

出産後、ケアはどうする

出産した後、骨盤底は不安定で、ママの体にもいろいろなダメージがありますよね。普通に回復をしているようでしたら、様々なセルフケアを始めてもよいですね。
骨盤底は、立った状態でたわまなくなるのに3~4週間、重いものを持ってもよい状態には6~8週間必要だそうですよ。
産後1カ月位、会陰の痛みがおさまるのを目途に、骨盤底筋群トレーニングを始めましょう。
骨盤底を丈夫にしていけば、出産した後の尿の漏れ、中高年になってからの尿失禁も防ぐことが出来そうです。

 骨盤底筋トレーニング

骨盤底の筋肉を収縮して鍛えるので、くしゃみ等でおこる腹圧性尿失禁や、軽い尿もれの改善も期待できるようですね。
これは、立ったまま、椅子に座る、仰向け、床に座るという様々な姿勢で行うことができます。ここでは簡単にできる、立ったままの姿勢で行う方法をご紹介しますね。

1. 両足を肩幅に開き、腰高程度のテーブルのそばに立ちます。
2. テーブルの上に、肩幅ぐらいに開いて両手をつきます。
3. 上半身の重みを両手にかけて骨盤底に力を入れて締めます。
骨盤底を締める感じは肛門、尿道、腟全体を締め、陰部全部をジワっと引き上げるように行います。(1分間に12~14秒の割合)
4. 1分間の残り48~46秒で体の力を抜きます。
締めて、そして力を抜くというのを10回、約10分繰り返しましょう

急な動きや、骨盤底とは違う所に力が入らないようにしましょう。また、これは1回10分毎日行いましょう。2~3週間で効果が出てくるそうです。

 骨盤底筋トレーニング(ケーゲル体操)

アメリカ人医師ケーゲル氏が、尿失禁の女性向けに開発した体操で、出産した後の骨盤底筋を鍛えるにも有効だそうです。
こちらは立ったままでも、椅子に座った状態でもできますが、ここでは仰向けで行う方法をご紹介します。これを5~10回くりかえします。

1. 仰向けになり、膝を立て足を開きます
2. 身体の力を抜き、膣を上げるように締めていく
3. そのまま5秒間締めてキープ
4. 5秒かけてゆっくりと息を吐きながら力を抜く

 膀胱トレーニング

こちらは、「尿意を覚えたら少し(5分位)我慢する」という簡単なものです。尿意を感じたら、ちょっと心配ですがガマンして少しずつ慣れていきましょう。尿意は、深呼吸や足をクロスするという動作で気をそらしていると、だんだん収まります。
5分以下にしか我慢できなくても、気にせず自分のペースでチャレンジしましょう。

膀胱はゴムのように弾力性のある筋肉でできていますので、1時間位はガマンできるようにできているそうです。少しずつ、膀胱を自分の力でコントロールできるようにしていくようにしましょうね。

尿漏れシートの活用

妊娠中や出産の後、くしゃみやちょっとした動作で尿が漏れるママさんは多いですよね。特に外出する時などは、尿漏れシートやパッドを使うようにしましょう。

尿漏れシートと生理用ナプキン、ほとんどのお店では同じコーナーに置いてあり、よく見ないと間違えること、ありますよね。
尿漏れシートは水分を吸収する素材、生理用ナプキンは血液を吸収するように作られています。尿などの水分は経血より逆戻りしやすいので、このシートは水分をすぐに閉じ込めて表面をさらさらにします。またアンモニア臭も防ぎます。
あかちゃんのおむつで使用されるドライポリマーという成分も使われていて、尿を瞬間的に吸収するそうです。また肌のかぶれを防ぐ、天然コットン素材のものも良いそうです。
サイズがたくさん用意されていて、尿の吸収量を目安にいろいろな製品があります。尿の漏れが気になる時には、是非使いましょうね。

まとめ

 

出産にまつわる体の変化、なかでも人には言いにくい尿失禁、でもちょっとしたセルフケアで改善していくことができるんですね。普通に回復している方なら、出産の後約1カ月から始めましょう。それに尿漏れのシートもとても便利で快適、いろいろな製品があるので、是非利用しましょう。
また最近、テレビ等で中高年女性のための尿もれ製品のCM、雑誌の広告宣伝をよく見かけますね。出産した後の尿ケアが10年、20年後の尿失禁にも影響することがあると知り、先輩ママさん達の苦労もわかりました。
妊娠・出産と、大変なお仕事をやりとげた多くのママたち、自分の体の回復にも気をつけて、健康的で明るい毎日を過ごしましょうね。

コメント